七輪をメンテナンス!汚れや部品ごとの手入れ方法は?
汚れのメンテナンス
一度七輪を使うと分かると思いますが、食材の脂や破片等がこびりついたり、臭いが残ったりして汚れてしまいます。
使用するのに支障はありませんが、見た目と臭いが気になるのであれば汚れを落とすようにしましょう。
基本的に七輪は水に弱い珪藻土で作られているため、いくら汚れていても水洗いは厳禁です。
切り出し七輪であろうと練り七輪であろうと、表面に防水加工されていますが、あくまでも長持ちさせるための加工で、濡れても大丈夫という訳ではありません。
珪藻土の性質上、濡れると脆くなるので、水洗いしてしまうと壊れやすくなったり、溶けたりしてしまう可能性もあるので、絶対に水に濡らさないようにしましょう。
汚れの落とし方は、こびりついた汚れを割箸で削り落とし、濡れた雑巾で拭き取り、風通しの良い場所で乾かせます。
水に弱いといっても水拭きくらいは平気です。
脂がこびりついて臭いがある場合は、天日で乾かせると臭いも取れやすくなります。
脂が浸透して臭いがある場合は、炭火をその部分に当てると臭いが落ちやすくなります。
空気口のメンテナンス
七輪の下の方には、火力の調整等に使う金属の空気口があります。
使い続けていると、その空気口の溝に灰等が溜まって開閉しにくくなる場合があります。
まず日頃から七輪を使用し終わったら、空気口を開閉する為にある溝の灰等をしっかり取り除いておくようにしましょう。
これだけでも、空気口が開閉しづらくなることを防ぐことができます。
具体的なやり方ですが、まずは七輪を横に倒します。
横にした七輪の空気口を、無理のない程度に開閉できる所まで開閉させながら、ボールペン等で空気口をたたき、軽い衝撃を与えます。
この作業を繰り返していると、少しずつ溝に溜まった灰等が落ちてくるので、空気口が充分に開閉できるようになるまで続ければ完了です。
この方法で改善されなかった場合は、空気口の溝に入るくらいの弾力性のある薄い金属板等を用意してください。
この薄い金属板等を溝に差し込んで、詰まっている灰等を掻き出していけば完了です。
使用後のお手入れさえ怠らなければ、手間のかかる作業をしなくて済むので、使用後のお手入れはしっかりしましょう。
取っ手のメンテナンス
七輪には運びやすいように取っ手が付いています。
その取っ手ですが、長い間使い続けることによって、真鍮ベルトの穴が大きくなって取れてしまうことがあります。
真鍮ベルトの穴が、衝撃や摩擦等によって大きくなってしまうので、大きくなってしまった穴を、取っ手がしっかり七輪に固定できるようにしないといけません。
補修方法としてはまず、ベルトと同じくらいの厚みを持った真鍮等の金属板を使います。
ベルトの幅に合わせてカットした金属板の中心部分を、片方だけV字にカットし、取っ手を固定するのに使います。
固定する穴に取っ手をセットした状態で、カットした金属板をベルトに当てたまま、穴と取っ手を固定できる位置を決めます。
固定する場所が決まったら、10mm程度の細い釘で金属板を止めて完了です。
金属板の固定場所を間違えると、取っ手が上手く固定できず、すぐ外れてしまうので、位置を決める際は慎重に決めましょう。
ベルトのメンテナンス
七輪には、破損した時にバラバラに弾けないように金物のベルトが巻かれています。
七輪を使い続けていくうちに、このベルトが熱で緩んで、外れるしまうこともあります。
基本的に最初から釘を打って固定されてはいますが、何らかの要因で外れた場合の補修方法を紹介します。
ベルトにも、真鍮や鉄の素材がありますが、外れたベルトが使えるならそのまま使って下さい。
替えのベルトを使うなら、先にベルトにドリル等で穴を開け準備します。
先にベルトが止められていた穴を避け、改めて新しい場所にベルトを固定する為に、10mmから15mm程の釘を打ち付けてベルトを固定しましょう。
また、ベルトの真鍮部分は、変色して光沢がなくなり緑青が出ますが、そのまま使っても問題ありません。
メンテナンスしない方が、年季の入った七輪の味を出してくれます。
光沢を出したい場合は、金属磨き等で磨いて光沢を出すことができます。
ただ、落ちた汚れが周囲に付着することもあるので注意して下さい。
塗装のメンテナンス
七輪はどんなに大切に使っていても、使い続けていると所々に小さな劣化が出てきます。
大きなヒビ割れや欠けたりはしていなくても、油断していると小さなキズから壊れていくこともあります。
そのため七輪のお手入れやメンテナンスはとても大切です。
塗装が剥がれていくと見栄えが悪くなってしまいます。
塗装をきれいにして、七輪を良い状態で使いましょう。
七輪の外観には、耐水性と美観を出すために「水性塗料」を塗ってある場合がほとんどです。
そのため補修には、同じように水性塗料を使用します。
市販されている浴室壁用等の水性塗料がおすすめです。
部分補修であれば、できるだけ七輪の色に近い色を選べば問題ありませんが、ツヤの有り無しをどうするか、色をどうするかは好みです。
部分的な補修だけではなく、ワンポイントで絵を描いたり、全体的な色を変えてイメージチェンジしても面白いでしょう。
ちなみに七輪の内部は炭火で焼け落ちるので、塗装する必要はありません。
火皿のメンテナンス
七輪の底には、空気の通り道である空気口があります。
空気口は火力の調節に使われる重要なパーツです。
塞がって開閉できなくならないよう、炭が燃えきった後の灰が溜まらないようにする必要があります。
そのために大事なのが火皿(さな)と呼ばれる底受けの道具。
この火皿も七輪になくてはならない道具の1つで、メンテナンスが必要です。
七輪の火皿のメンテナンスと言っても補修や補強をすればいいという訳ではありません。
使用し続けるとどうしても消耗し割れてしまうので、ある程度使用したら交換するよう注意しましょう。
また、七輪の火皿の素材は様々で、鋳物、陶器(セラミック)製、ステンレス製等があります。
どの種類でも使い続けると消耗してきますが、ステンレス製は変色・変形しても使用できる状態であればそのまま使い続けて大丈夫です。
鋳物は汁が垂れるような食材の影響によってサビやすくなり、陶器製は衝撃に弱い所があるので、それぞれを適宜に使い分け、できるだけ長く使うようにしましょう。